「真里の赤ちゃん」 推敲しました。怖いですか? 虚弱体質のあたしは

「真里の赤ちゃん」 推敲しました。怖いですか?
虚弱体質のあたしは不妊治療を繰り返し、ようやく子宝に恵まれたのだ。結婚に反対した彼の親も喜んでくれた。
命を宿したお腹をさすりながらテレビを観ていると携帯がメールの着信を告げた。
『貴女の赤ちゃんの健康をサポートします。宗教医療法人・未来』
全く知らない。カルト宗教の勧誘なのか。
しかも何故か妊娠を知っている。不気味だ。だから電話せずにはいられなかった。意外にも女性の対応はやたら丁寧で声は優しい。
だがそれで騙されるあたしではない。
「詐欺でしょ。なぜ妊娠を知ってるの?説明しないなら警察に言うわ」
女性は笑った。
「正式な法人ですよ。政府の方々もみえますし。真里さんをサポートしたいのです」
「なぜ名前を?」
「当方のネットワークは世界的な規模です。良ければ施設を見学しませんか。無料で赤ちゃんの健康診断をさせて頂きます。先天異常のリスクも軽減できますよ」
「そっ…そうなんですか」
「ホームページに案内があります。駅前で
タクシーに行先を告げるだけで結構です」
ホームページには団体の理念があった。
『病を根絶し不幸を断ちます。人類が健全であること。それが私たちの願いです』
改札を出ると既にタクシーが待っていた。
「真里さんですね」
車中で運転手に尋ねた。
「どんな団体なんですか?」
「慈善事業をしているのです。赤ちゃんは
人類の宝ですから。多くの妊婦さんが訪れていますよ」
車から降りて驚いた。広大な敷地の芝生は緑に輝き花壇はまるで天国だ。超近代的な二棟の巨大な建物がキラキラと輝いていた。
信者たちなのか、敷地には艶やかな服を着た男女らが散歩していた。その誰もがスター顔負けの美男美女だった。
入り口の守衛室で尋ねた。
「こちらの棟が病院ですか?」
何度尋ねても守衛は気づかなかった。よく見ると守衛は骸骨のような老人だった。
なぜこんな老人が守衛を?死んでいる?
すると背後から声をかけられた。
「真里さんですね」
彼女の美貌に驚いた、いや戦慄さえ覚えた。まるで女神だ。年の見当さえつかない。
つい言ってしまった。
「お年は?」
彼女は微笑んだ。
「いくつに見えますか?お婆さんですよ」
さらに彼女が言った。
「医院長が直に説明したいそうです。応接室にどうぞ」
廊下には案内をする彼女のヒールの音だけが響いた。応接室に着くと彼女はソファーにあたしを座らせた。
「少し待っていて下さい」
彼女が携帯を手に持ち廊下に出ると、扉を通し彼女の怒鳴り声が聞こえた。
「あの出来損ないの守衛を取り替えなさい!それとあれを早く出すんだよ!」
でっ…出来損ない?
彼女は戻ると言った。
「お待たせしてごめんなさいね。医院長はもう少し時間がかかります。お茶でも飲んでいて下さい」
乳白色の茶が出され、あたしは茶の名を尋ねた。
「これはソーマと言って大変健康に良い飲物です。私たちが管理する農場において、完璧な遺伝子操作のもとに栽培されたのです」
それを飲むと体が温まり気持ち良くなった。やがて睡魔に襲われ、深い眠りに堕ちた。
目を覚ますとそこは暗室だった。起きようにも動けない。結束バンドで拘束されている。お腹が妙に涼しい。寝巻きが開かれ腹に線が書かれているように見える。必死にもがくとバンドが少し緩んだ。なんとかベッドから抜けだし、真っ暗で冷たい廊下を壁づたいに素足で歩いているとあのヒールの音が響いた。
「彼女だ!近づいて来る!」
暗闇の中で手を伸ばすとドアノブがあった。ゆっくり回すとドアが開き、静かに閉めて大きな台の影に隠れた。ヒールの音は徐々に小さくなり、やがて消えた。
台の上に大きな懐中電灯があった。点灯すると恐ろしい光景が広がった。
いくつものガラスの容器に赤ん坊が浮いており、その全てが異形だった。無数に目があるもの。巨大な口が縦に開いているもの。頭部が三つあるもの。
さらに、おぞましい冒涜が…
それは大きなクリスタル製の十字架だった。内側の薄紅色に染まったホルマリンの中には脳や脊髄、そして臓器が浮遊していた。
内臓を持つ十字架。
全身ががたがたと震えた。両手で口を抑えたが手から吐しゃ物が溢れた。
しかしあたしはすぐに冷静になった。あたしの赤ちゃんを守るために。
あたしは一階のロビーに降りた。しかし自動ドアはびくともしない。他のドアも全て施錠され窓は全てシャッターが降りている。しかしトイレの窓だけはシャッターが降りていなかったのだ。そこから脱出し、暗闇のなか芝生の上を息を殺して歩いた。すると急に照明がつき自動ドアが開いた。
あの女があたしを指差し信者たちに叫んだ。
「あいつを逃がすな!」
死に物狂いで走り敷地の外に出るとタクシーがいた。
「すぐに出して下さい!」
運転手に反応がない。あたしは運転手の肩を叩いて叫んだ。
「早くして!聞こえないの!」
彼は振り向くと言った。
「私は出来損ないなのです」
運転手は、あの守衛をしていた骸骨の様な
老人だった。
終わり
えっ…これ突っ込んでいいのですか?
真里は結局何ヶ月だったんですか?
冒頭からそれが曖昧なので、団体の目的が想像がしづらいです。
「何故か妊娠を知っている」というくらいですから、初期なのでしょう。
でも後半では異形の胎児に腹に線、何を意味しているのかわかりません。
線を切って取り出すにしても、初期じゃ「異形の胎児」といえる状態ではないし。
かといって胎児が育った中期~後期の設定なら
「何故か妊娠を知っている」というのはおかしいですし。
また、素人がホルマリン漬けを見て脳や脊髄だと瞬時に判断できるのでしょうか?
守衛もなんでいきなりタクシー運転手に転職したのですか?
取り替えろ、出せという電話は解雇に聞こえます。
怖さ云々の前に疑問が残りました。
◆「お腹をさすりながら」でイメージできると思ったのですが。一応小説なので説明はしない方が良いと思いました。
臓器は大人ならある程度わかると思ったのですが…
「出せ」はお茶(眠り薬)ですよ。文章が不味かったですか。すみません。